大前提:出席扱いを決めるのは、在籍校の校長
まずここを押さえてください。フリースクール側が「うちは出席扱いになります」と言い切ることは、本来できません。判断の権限は在籍している学校(校長)にあります。
文部科学省は、不登校の児童生徒が学校外の施設で相談・指導を受けている場合について、一定の要件を満たすときに指導要録上の出席扱いとすることができる、という考え方を通知で示してきました。つまり制度としての道は開かれているけれど、個別の判断は学校に委ねられているという状態です。
だからこそ、フリースクール選びの際に「出席扱い100%保証」といった表現を使う団体には注意してください。校長判断である以上、保証はできない性質のものです。誠実な団体は「学校との調整に一緒に取り組みます」という言い方をします。
判断の際に見られる、おおまかな観点
学校が検討する際には、おおむね次のような観点が見られます。
- 保護者と学校の間に、十分な連携・協力関係があるか
- 通っている施設の活動内容・指導方針が適切であると学校が判断できるか
- その通所が、子どもにとって社会的自立や学校復帰に向けて意味のあるものと考えられるか
- 通所の状況について、学校が把握できる仕組み(報告・記録)があるか
逆に言えば、この4つを保護者とフリースクールが一緒に整えていけば、学校が判断しやすい状態をつくれるということです。
学校にお願いするときの、具体的な進め方
ステップ1:まず担任に「相談」として持ちかける
いきなり「出席扱いにしてください」と要求の形で切り出すと、身構えられてしまうことがあります。「こういう場所に通い始めたので、学校とも情報を共有したい」という相談の形が入りやすいです。目的は交渉に勝つことではなく、味方をつくることです。
ステップ2:施設の資料をそろえて渡す
学校が判断するには材料が要ります。次のようなものを用意すると話が早いです。
- フリースクールの activity(活動内容)がわかるパンフレット・ホームページ
- 運営主体の情報(法人格、代表者、所在地、連絡先)
- スタッフの体制・経歴
- 一日の流れ、年間の活動計画
- 通所実績を記録・報告する仕組みの説明
ステップ3:報告のルートを決める
月に一度、通所日数と様子をまとめた記録を学校に提出する——このような形が一般的です。誰が・どの頻度で・何を出すかを最初に決めておくと、担任が異動しても続きます。
ステップ4:三者で顔を合わせる機会をつくる
可能であれば、学校・保護者・フリースクールの三者で一度話す機会を持つと、その後がスムーズです。高尾フリースクール109でも、ご希望があれば学校との面談に同席しています。
出席扱いにこだわりすぎないという視点も
ここまで書いておいて逆のことを言いますが、出席日数が最優先とは限りません。
出席扱いは、進学時の内申や、本人・家族の安心のために意味があります。一方で、そこに家庭のエネルギーを注ぎすぎて、肝心の子どもの回復が後回しになるケースも見てきました。
中学卒業後の進路は、いまは通信制高校・チャレンジスクールなど選択肢が広がっており、出席日数が絶対条件ではない道も多くあります。「今この子に一番必要なのは何か」を軸に、優先順位を決めてください。
私たちができること
高尾フリースクール109(運営:特定非営利活動法人 高尾こてんぐの会)では、在籍校への出席扱いのご相談について、資料の準備・通所記録の作成・学校との面談同席という形でサポートしています。まずはご相談ください。
よくある質問
フリースクールに通えば必ず出席扱いになりますか?
いいえ。出席扱いとするかどうかは在籍校の校長が判断します。文部科学省の通知により一定の要件を満たす場合に出席扱いとすることができる道は開かれていますが、自動的に認められるものではありません。
出席扱いを認めてもらうには何が必要ですか?
保護者と学校の連携、通っている施設の活動内容が適切と学校に判断されること、その通所が子どもの社会的自立に資すると考えられること、通所状況を学校が把握できる仕組みがあることなどが観点になります。施設の資料と通所記録をそろえ、学校と報告のルートを決めておくことが有効です。
学校にどう切り出せばいいですか?
「出席扱いにしてほしい」という要求ではなく、「こういう場所に通い始めたので学校とも情報を共有したい」という相談の形で担任に持ちかけると進めやすくなります。フリースクールの資料をそろえて渡すと、学校側も判断しやすくなります。
高尾フリースクール109は学校との調整を手伝ってくれますか?
はい。資料の準備、通所記録の作成、学校との面談への同席という形でサポートしています。ただし出席扱いを保証するものではなく、判断は在籍校の校長によります。
高尾山のふもとで、見学・体験してみませんか?
半日(9:30〜12:00)の見学・体験は無料です。田んぼ、畑、川。まずは空気を吸いに来てください。保護者の方だけのご相談も歓迎です。
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